友達との旅に有利な「旅行券積み立て」
原稿やセミナーのコンテンツ作りで煮詰まると気分を変えるために資料を持ってカフェに移動することがあります。でも、周りのテーブルで興味深い話をしていると、そちらに気を取られてしまい仕事を中断することも度々あります。
この前は20代前半と思われる女性たちが話している話が気になって聞き耳モードになりました。「学生時代の友達4~5人で海外旅行へ行きたい」でも社会人になりたてでお金がないから半年から1年後を目標にみんなで積み立てをして旅費を貯めようと話し合っています。私も彼女たちと同じ年の頃、友達とハワイへ行こうと積み立てしたことを思い出しました。
幹事役の銀行口座に毎月みんながお金を入れて貯める予定だったのですが、ちゃんと毎月入金しない人がいたり、振込手数料の負担が大変だったりと結局足並みが揃わず実現できずに終わりました。
FP(ファイナンシャルプランナー)になった今、同じことをするなら「旅行券積み立て」を利用しますね。みんなで積立目標額と満期時を決め、それぞれが申し込むと各自の銀行口座から積立金が引き落としされます。
これなら誰か1人が入金チェックをしなくていいので煩わしくありません。当時、私がチェック係で大変だったのです。満期時にはサービス額が上乗せされ、旅行券で受け取る仕組みです。
「旅行券積み立て」は大手旅行会社や航空会社が扱っています。お勧めは航空会社の積み立てです。サービス額率が旅行会社より高めだからです。
全日空の「ANA旅行積立プラン」の場合、積立期間1年までならサービス額率は最大年3%、1年超だと年2.25%です。日本航空の「JAL旅行積立」は積立期間にかかわらずサービス額率は年2.5%ですが、最初の1年分は3%となるキャンペーン中で、こちらはマイルも貯まります。
預貯金の金利はまだまだ低いので2%以上で積み立てられるのは魅力です。デパートの商品券積み立てと同様に自社で買い物をしてもらうのが目的ですから、利回り(サービス額率)が高めになるんです。
航空会社の旅行券は国際線、国内線の航空券、機内販売、系列旅行会社のツアー代金、系列のホテルなどで利用できます。旅行券積み立てをするなら考えているプランが実現できるかどうかサイトでチェックしてから始めましょう。
得した金額でワンランク上の旅に
例えば、1年で20万円分の旅行券を積み立てるなら2社とも積立額は月1万6,401円、トータルで19万6,812円支払い、サービス額は3,188円です。得した分で豪華なランチが食べられそうです。
旅行の時期が半年以上先で積み立てしなくても貯金がある人は「一時払いコース」がさらにお得です。通常一時払いコースは最短でも1年満期ですが、現在は全日空、日本航空ともに「6ヵ月満期」のキャンペーンを実施中です。
日本航空では19万4,175円を一括払いすると6ヵ月後の満期時に20万円分の旅行券が受け取れ、年率換算するとサービス額率は6%になります。サービス額は5,825円です。私ならディナーでワンランク上のワインを注文するでしよう。この数年キャンペーンはずっと延長されているのでサイトは要チェックです。
友達との旅行にも便利だし、旅行券を両親にプレゼントして親孝行というのもあります。私も夫婦で積み立てを始めようかなと思っています。
タスマニアのエコツアーに行きたいのですが、2人で長く休みをとれるお正月はオーストラリアの観光シーズンピークなので航空券がとても高くて諦めました。夫婦で一時払いコースと積み立てコースを組み合わせるといいかもしれません。